提案したテーマについて
株式会社ミライ菜園は、気象データや病害虫の発生情報をAIで解析し、被害が発生する時期を事前に知らせる病害虫予報サービスを開発しています。今回提案したテーマは「農業×病害虫予報AI=未来」。日本有数のブロッコリー産地である深谷市を対象に、地域の実情に合った病害虫予報を構築し、被害を未然に防ぐ仕組みを提案します。
これまでは農家の経験や勘を頼りに病害虫の発生時期を予測してきましたが、気候変動によって気温や降雨の傾向が変わり、過去の経験だけでは判断が難しくなっています。ブロッコリーが国の指定野菜に追加され、安定生産や品質向上への関心が高まる中、データに基づく新たな対策が求められています。
提案内容について
弊社の病害虫予報AIは、気温や降水量などの気象条件と、地域で蓄積した病害虫の発生履歴を組み合わせ、被害が起こる可能性を地域別・日別に予測します。生産者は自分の圃場に近い予報を確認し、病害虫が発生してから対応するのではなく、被害が出る前に防除の準備を進められます。
病害虫の発生は、同じ作物でも地域によって異なります。そのため、全国共通の予測モデルをそのまま使うのではなく、地域の生産者と一緒に発生履歴を集め、予報結果と実際の圃場の状況を照合しながら精度を高めることが重要です。弊社は愛知県で地域密着型の予報AIを開発してきた経験があり、その手法を深谷市のブロッコリーへ展開します。
適切なタイミングで防除できるようになれば、被害を抑えて収量と品質を安定させるだけでなく、必要以上の農薬散布や見回り作業を減らすことにもつながります。日本有数の産地が持つ高い生産技術とAIによる予測を組み合わせ、深谷市のブロッコリー生産を地域全体で支える仕組みをつくります。
DEEP VALLEY Agritech Award 2026に応募したきっかけは?
弊社は数年前からDEEP VALLEY Agritech Awardを知っており、現地説明会へ参加するなど、応募の機会を検討してきました。代表者が埼玉県入間市の出身で、埼玉県内で事業に取り組みたいという思いを持っていたことに加え、ブロッコリーの指定野菜への追加を背景に、今年が病害虫予報を提案する最適なタイミングだと判断しました。
深谷市には、ブロッコリー農家やJAとの連携を通じ、地域の発生情報と生産者の知見を集めるための支援を期待しています。すでに県内のJAとのマッチングも進んでいます。活動委託費は、市内の生産者ヒアリングや実証を通してデータを蓄積し、深谷市に合った予測モデルへ調整するための活動費として活用します。
最終審査では最優秀賞を目指しますが、それ以上に大切にしているのは、サービスを知ってもらい、深谷市内での普及につなげることです。市内の生産者や農業関係事業者とのつながりを広げ、深谷市の生産ノウハウとAIを組み合わせることで、ブロッコリーの品質向上と収量の安定に貢献していきます。
